のんびり肉体改造ブログ

30代社会人のトレーニング記録と雑記

サラリーマンの肉体改造に「追い込み」は必須ではないと思う

先日テレビを観ていると、あるトレーナーさんが「筋トレは追い込んでなんぼ」といった趣旨の発言をしていました。フィットネスブームが到来していると言われて久しいですが、いくらTV受けするとはいえ気持ちを強調するような発言で、なんだかモヤモヤしてしまいました。

以下の山本義徳さんのインタビューや書籍にもある通り、筋力向上や筋肥大はストレスへの応答反応です。

physiqueonline.jp

非常に簡単に言ってしまえば、以前よりも挙上重量が1kgでもアップしたり、ある重量で実施回数が1回でも増えればそれで良しということです。何セットも重ねたり意図的に心拍数をあげて、「筋トレは追い込んでなんぼ」をやるのは、より筋力向上、より筋肥大を求める人には必要かもしれませんが、絶対に必要とは言えません。

筋トレは健康を得るための1つの手段

そもそもトレーナーとそうでない人で、筋トレに対するアプローチの仕方に違いがあります。トレーナーの方はいい体でいることや動けること自体が、自身の業務上の能力を示す方法の1つです。ですから、筋トレは熱心にやりますよね。

サラリーマンの殆どの方は痩せたいとか健康な体を得たいという願望ははありますが、いい体やむちゃくちゃ動ける体は必ずしも必要ではありません。また、一刻も早く体を変えたいという時間に迫られた人もそう多くないかと思います。人にもよりますがトレーナー程に筋トレが好きなわけでもありません。ただ、痩せたり健康になるために1つの手段として筋トレを活用するのです。

痩せたいとか健康的な状態って短い期間だけ達成できていれば良いわけではなく、当然長い期間その状態を維持したいと考えているはずです。その手段が「毎回追い込むような筋トレ」では駄目だと思うのです。何十年も自分を追い込むような生活をするのは健康的ではありませんよね。

精神的に追い込むとどうなるか

話が変わるようですが、人が1日で決断できる量には限りがあると言われています。

studyhacker.net

決断は精神的疲労の元になっているのです。追い込むということは、体力的にキツいところで「あと1回頑張るのか?」と決断を迫る行為です。服を選んだり、食事を決めたりするよりも精神的なダメージが大きい可能性は十分にあります。

普段の仕事や家族サービスでいっぱいいっぱいな所に、精神的に負担がかかるようなトレーニングは、続けるのが非常に困難だと思います。実際私は夜のトレーニングでは確実に挙上重量や回数が落ちます。いくら体が元気な状態だったとしても、気持ちが萎えてしまえば継続することが出来ません。

まとめ

「効率的に筋肥大」とか「短期間で肉体改造」といった一見魅力的な言葉を良く見かけますが、それが必要な人ってそう多くないかと思います。自分なりの力のかけ方で長く続ける方法を探るのが肉体改造には一番大事なことです。2年でバキバキの体を得て、その後10年良くても、肩や腰椎を痛めて20年後に元通りの体型では肉体改造できていないのです。サラリーマンがする肉体改造に必要な視点は、「死ぬまでできるか」です。

健康で引き締まった体を得るまでに、そんなに多くの労力を必要としないと思います。適度な運動、適度な食事、適度な睡眠になるように、少しずつ習慣を整えていく。無理のない範囲で少しずつ改善していく。長く続ける。

最終的に一番良い成果が得られるのはそういった姿勢だと思ってやっています。