今日のスマホををいじっていると以下のような記事が飛び込んできました。
どうやらこのツイートを巡って騒動になっているようです。
タンパク質というのは何もアスリートだけに必要なものではない。
— ダルビッシュ有(Yu Darvish) (@faridyu) January 30, 2019
この本オススメです^_^
高タンパク健康法 (健康基本知識シリーズ1) https://t.co/QLvR0czlOW pic.twitter.com/bcCQYKerGA
栄養管理士や医療関係者からは「こんなトンデモ本を紹介して!根拠になる論文もないのに!」との立場が多いようです。
一方フィットネス業界は「何騒いでんの?論文が全てと思ってるの?」といった論調のようです。
私は後者に賛成なのですが、この騒動を見て思ったことを書いておこうと思います。
世界の医学論文数の推移
突然ですが、世界の医学論文数の推移を紹介しようと思います。
(参考元:http://data.nistep.go.jp/dspace/handle/11035/3177)
世界で6万本以上の論文が生産されているようです。
つまりはその分だけ新しい知見が生み出されているのです。
当然過去には常識・科学的事実とされていた事象でも、覆されることは日常茶飯事です。
最近ですと乳酸が疲労物質ではないことが話題になっていますよね。
科学的事実は常に更新されていくのです。
そもそも思想のない科学的事実はない
また、科学的事実は人が発見したものであることに注意が必要です。
つまり科学者が「こうなんじゃないか?」「ああなんじゃないか?」と仮定して、これを検証して得られた結果が尤もらしいと判断されれば、
それが科学的事実になるのです。
「こうなんじゃないか?」には必ず人の思想が含まれます。
それには「今の世の中の常識を打破したい」だとか、「この現象の原因はこうであるに違いない」だとか、あるいはフィットネス業界だと「この成分が含まれた製品を売るために有用性を証明したい」というのもあるかと思います。
逆に言えば思想・仮定が正しくても、検証できずに終わった科学的事実も往々にしてあります。
コペルニクスの地動説は100年以上受け入れられずにいました。
そう考えると、20年、30年否定され続けてきたトンデモ理論が実は正しかった、ということが起きても何ら不思議ではありません。
科学的事実とはそれだけあやふやなのです。
では、科学的事実とどう向き合えばいいのでしょう?
科学的事実との付き合い方
自分で試して、取捨選択すること
まずは取捨選択が重要です。
先日もスクワットの姿勢について考えましたが、自分で出来る範囲で頭を捻って考えたり、
計算したり、人に聞いたり、調べて理解に努める姿勢は大事です。
糖質制限ダイエットだって良いという人とダメという人がいます。
私も糖質制限ダイエットは試しましたし、メリット・デメリットを個人的に体感しました。
できることなら自分で試しましょう。それをせずに否定をしてはいけません。
他人を否定しないこと
他の人だってあれこれ試した上で、今に至っているはずです。
どのみち何でも100点満点に人はいませんし、0点の人もいません。
その採点基準すら正しいのかも不明です。
ですから、人の話を良く聞く前から否定してはいけませんし、良いところは認めて、疑問に感じる所は議論する心が大事です。
日本の論文数は主要国に比べて伸び悩んでいますが、医療関係者が「トンデモだ」と叫んでいるように、
減点法でものを見て、100点満点でないと正しいと言わないのが原因ではないでしょうか。
新しい事実を受け入れる懐を持つこと
先程の論文数に見られるように、新しい知見はどんどん登場します。
電算技術の発達が目覚ましいので、これからは今まで以上に常識が変化していく時代になるでしょう。
常に新しいものに触れて、体感して、取捨選択する心を持ちましょう。