ジムで実施するバーベル種目は大体ラックの中で実施するかと思いますが、セーフティバーをちゃんとした位置につけていますでしょうか? 私が通うジムでも時々危なっかしいなと感じる人がいるので、今回はセーフティバーの設定について考えようと思います。
セーフティバーの用途について
まず簡単にセーフティバーの用途について紹介しようと思います。
怪我防止
当たり前のようですが、1つ目は怪我防止のためです。トレーニング中に意図しない動きが発生すると、怪我の危険性が高まります。特にバーベルの下に体がくる種目は危険で、ベンチプレスでは死亡事故が発生しています。
毎回補助をお願いできるような環境なら良いですが、そうではない人が大半だと思います。一人で筋トレをする人にとって、セーフティバーは危険を回避する唯一の道具といっていいのかもしれません。
「そんな限界まで追い込むようなことしないよ」と考えている人もいるかもしれません。しかしいくら正しいフォームでトレーニングをしていても、挙上中に突然肉離れになったり、靭帯や筋が切れたり、あるいは失神する可能性もあります。エラーはだれにでも、不可抗力的に発生する可能性がありますので、必ずセーフティバーを活用しましょう。
スタート位置の調整
例えばトップサイドデッドリフトではセーフティバーを適当な位置に設置して、可動域を限定して実施します。
他にはベンチプレスやスクワットで、ボトムスタートで実施する際にセーフティバーを使ったりします。私が良いなと思ったのはこれです。
こんな感じで種目にバリエーションを付けるために使用したりします。
安全のためのセーフティバー設置方法
予定している可動域ぎりぎりに設置するのが基本だと思います。まず重りをつけずバーだけで予定している動作をしてみて、セーフティバーを設置する位置にアタリをつけます。アタリをつけたら実際にその位置に取り付けます。
その後、必ずもう一度バーだけで同じ動作をしてみて、セーフティバーに当たらないことを確認します。セーフティバーは大事ですが、動作中にぶつかるとそれはそれで予定外の動きになってしまい怪我の元です。
次に潰れた際に想定される動きを実際にしてみます。スクワットだと、予定以上にしゃがんでみます。少し力を抜いたところでセーフティバーにコツンと当たる程度がいいです。あまりにしゃがむ幅が大きいと腰椎が強制的に丸められるような格好になり、怪我につながる恐れがあります。
ベンチプレスの場合はアーチを作った状態だと胸に、作らない状態でセーフティバーに当たるような高さに設置できるのがベストです。ただラックのタイプや体の大きさによっては都合の良い位置に設置できないこともあると思います。その場合は首の位置より高い位置に必ずセーフティバーを設置しましょう。ベンチに寝そべったときは首の位置が一番低いはずなので、仮に潰れたとしても体を少しずつずらしていけば脱出できるはずです。
私のセーフティバー設置例
フロントスクワットだとこんな感じになります。潰れる際は前に屈むような感じになります。
オーバーヘッドスクワットの場合は他のスクワットと違ってかなり高い位置にセーフティバーを設置します。これで落下しても頭に直撃することはありません。
オーバーヘッドプレスやプッシュプレスならこの位置です。本当ならバーベルの受けを外してセーフティバーをみぞおちあたりに設置するのがベストだと思いますが。
ベンチプレスはこんな感じです。いい位置にバーをセットできないのもあって、最近は少し無理めにアーチを高くして、その分セーフティバーを1段階上にセットするようになりました。
まとめ
トレーニング中の怪我には不可抗力のものもあると思いますが、セーフティバーを正しく設置することで防げる怪我もあります。トレーニング実施中の失敗はつきものと考えて、正しく対処しましょう。