肉体労働や消防士・警察官といった方ならともかく、毎日デスクワークをしているサラリーマンの方々は「何のために鍛えてるの?」なんて言われることも多いと思います。最近のフィットネスブームもあり、体を鍛えてイイカラダになることを目標にしている方も多いと思います。
私はあくまで健康のために筋トレをしています。普段の種目もそのつもりで選んでいます。目的・目標にも書いています。
以前には、S&Cの考え方を参考にすると良いとも紹介しました。
このときは、
「筋肉をつけたい」
⇒「長期間健康である必要がある」
⇒「S&Cを参考にすると良い」
としました。
ただ最近そもそも筋トレをするモチベーションを、「筋肉をつけるため」に設定するようでは、世のサラリーマンの方のやる気を奮い立たせるには足りないなと思うようになりました。仮に「筋肉をつけるため」がモチベーションに足る理由だったとしても、筋肉をつけることだけを目標にすると、どこまで行っても上には上がいますし、「満たされる」ことがないような気がするのです。そうするとドンドン深みにはまっていって、色んなことを犠牲にしてまでトレーニングにのめり込む危険性すらあるのではないでしょうか?
本来それが仕事でないサラリーマンの方にとって、筋トレは人生を豊かにするための道具に過ぎないはずです。そこで今回はサラリーマンが筋トレをするにあたって、目標やゴールになり得るものを考えてみたいと思います。
サラリーマンが筋トレをする時の目標(案)
その1 「健康寿命と寿命を一致させる」
健康寿命は平均寿命から日常的・継続的な医療・介護に依存して生きる期間を除いた期間を指します。やはり人生最後の日まで杖を使わず自分の脚で立ち、普通の生活のしていたいものです。大げさですがこれから超高齢化社会を迎えるにあたって少しでも日本が繁栄するには、高齢者が元気で、若い人の手を極力借りないという姿勢が大事なのではないでしょうか。
その2 「医療費・保険料をなるべく抑える」
医療費や保険料は病気や、そのリスクに対しての対処ですから、そもそも病気になりにくい体を作ることで費用を抑制することができます。最近の保険は健康診断結果で料金が高くもなりますし、安くもなります。健康診断でなるべく良い値を得るために運動・食事・休養の見直しは非常に重要になってくると思いますし、良い状態を維持するためにも筋トレは必要な取り組みの一つと考えます。
その3 「家族のサポートをする側になる」
自分の親や配偶者に万が一があった際には、大なり小なり介護の作業が発生するはずです。体を起こしたり倒したり、あるいは入浴の補助など、数10kgある身体を動かすのは大変な重労働ですし、毎日のことですので大きな負担になります。その時に筋力的に多少の余裕があれば疲労感も違うでしょうし、その分気持ちにも余裕が出るはずです。
その4 「美味しいご飯を毎日いっぱい食べる」
節制して体調を管理するのも素晴らしいですが、どうせなら毎日美味しく食事を取りたいかと思います。家族で同じものを「美味しいね」と言いながら食べたいと思う人もいるかと思います。子供と競うようにしてたくさん食べて、お父さんすごいアピールしたい人もいるでしょう。大人がしっかり食べる様子を見せることが、子供に食事の大切さを伝えるためには大事なことだと思うのです。しっかり食べて健康的な体を維持するためのツールとして、筋トレの習慣は良いものだと思います。
まとめ
念の為ですが、この記事は「サラリーマンなのに何のために鍛えてるの?」の答えになり得る目標やゴールについて書いたものです。競技目的の人でしたら、取り組み方が全く変わると思います。しかしサラリーマンが生活の質を高めるために、筋トレを取り入れるのであれば、上記のようなものが妥当なのではないでしょうか?そして、上記を目標として筋トレをしている意識があれば、自ずと種目や重量、フォーム、頻度、時間などにおいて考え方が変わると思います。例えば、レッグカールのような単関節種目よりはスクワットを選択するほうが良いでしょうし、スクワット中のBatt WinkやKnee Inは極力回避すべきですし、1repの重量更新は必要なければ、100repしたり数10setするような長時間トレも避けるべきです。
元々痩せ型だったり肥満の方ならともかく、体調を崩すほどの大きな増量や減量も必要ないと思います。増減量しないと得られない筋力や筋肉量が、上記の目標達成に必要とも思えません。私もこの半年程は70kg前後でずっと維持していますが、毎回楽しめる程度には重量も伸びています。もうこれ以上体重を意図的に調整することはないと思います。体重の増減も、それはそれでストレスなのです。
今の体重で、BPで体重比1.5倍、OHPで1.0倍、SQで2.0倍、DLで2.0倍がそれぞれ複数repできるようになれば、体力的には間違いなく十分でしょうし、そこまで到達したらそれ以上の重量もやらないと思います。
怪我なく健康な毎日になるような筋トレを、生活に取り入れていきましょう。