こんにちは、きっちゃん(@I_am_Entraineer)です。
先日,twitterでシャフトが100kgがしなるか,しならないかの議論がありました. ついつい意地悪なことをつぶやきましたが,実際にはプレートがついていなくても微小にしなっています.
意地悪なことを言うと、100kgだろうが20kgだろうがバーは大なり小なりたわんでますよ笑
— きっちゃん (@I_am_Entraineer) 2022年3月27日
シャフトのたわみ量はデッドリフトの際によく出てくる話題です.重量が大きくなるとシャフトにたわみが出てくるので,ガツンと引くのではなく,一度たわみが出てプレートが地面から離れる直前までゆっくり引いておくと良いようです.知りませんでしたが,Starting Strengthにもその計算方法が掲載されているようです.
また,時々とんでもない高重量でスクワットをして,全身が振動している動画がSNSで流れていたりします.例えばこちら
これはシャフトの固有振動数と人体の固有振動数が近くなり,共振しているものと考えられます.固有振動数とは(簡単に言うと)振動しやすい周波数のことで,どんな物体でも固有振動数があります.建物の地震対策で「免震」というものがありますが,これは建物の固有振動数を調整することで,地震で起きやすい振動数を回避して揺れにくい構造体にすることを指します.
シャフトのたわみ量や振動数は簡易計算できるのですが,ここでは説明を割愛します.今回は簡単に計算できるツールを作りました.以下で手幅(スクワットの場合はシャフトと肩が接触している幅),重量,プレート重量を入力すると,たわみ量と固有振動数が計算できます.
なお,シャフトの全長は2200mm,スリーブ長さは420mmとして計算しています.
色々数値を入れてみて遊んで見てください.
たとえばタンク村上さんのスクワットは,
- シャフト径:28mm
- 担ぎ幅:600mm
- 重量:340kg
- プレート幅:420mm
と入力すると
- たわみ量:53.8mm
- 固有振動数:2.15Hz
と計算できます.
他には信田さんのスクワット.これもやばいですね.
www.instagram.com
この場合だと,
- シャフト径:29mm??
- 担ぎ幅:600mm
- 重量:362.5kg
- プレート幅:420mm
と入力すると
- たわみ量:49.8mm
- 固有振動数:2.23Hz
と計算できます.
どちらも動画を見る感じではもう少し振動数が高い気がしますが,おそらく持ち手などが影響しているのだと思います.大体2.5Hzを下回ったあたりから共振するようです.面白いですね.