のんびり肉体改造ブログ

30代社会人のトレーニング記録と雑記

webアプリ「viw155.com」を振り返る

こんにちは,きっちゃん(@I_am_Entraineer)です.

4月25日,webアプリ「viw155.com」をβ版でリリースしましたが、心苦しくも12月に閉鎖をしました。 私としては初めてのアプリで力を入れて作り込んだつもりですが、順調に運用できませんでした。今回はなぜ失敗したのかを自分なりに整理したので、書き残しておこうと思います。

どんなアプリだったか?

筋トレの記録をするアプリでした。筋トレアプリの多くは動画や画像を紐付けておく機能がなく、多くの方がSNS上にアップして、記録代わりにしているように感じました。そこで、これらを集約して記録できるツールを目指しました。

また、オンラインパーソナルの需要も見越して、トレーニング記録をトレーナーさんと共有できる仕組みを実装しました。トレーニングメニューのアレンジや、DM機能でトレーナーさんと直接やり取りできる機能です。

他には、5x5 Routine Generatorに基づくメニューの自動生成や、TUT狙いの種目用にメトロノームを実装したりと、それなりに熱心に取り組みました。

なぜ失敗したか

複雑すぎた

このアプリの関係者を整理すると、以下のようになります。

  • トレーニー
    • トレーニングの記録、動画の保存
    • トレーナーさんのサービス購入
  • トレーナー
    • サービス販売
    • トレーニングメニューの提供
  • 管理人
    • アプリの保守

作った当初はキレイに整理できていると思ったのですが、複雑でしたね。。。例えばエクセルでトレーニングメニューを提供しているトレーナーさんがいますが、こういったサービスは一つのファイルをトレーナー・トレーニーで共有していて、ある意味シンプルなんですよね。購入は銀行振込とか、別の仕組みを使っていたりで。制作したwebアプリは「何を共有しているのか?」が全く見えていなくて、それが良くなかったと思います。

サービスを受ける側なのか、提供する側かを区分しなければ、「トレーニング記録を共有するサービス」としてもっとシンプルにできたんですよね。お金を絡めたことで登場人物に色が付いてしまい、結果複雑な仕組みになってしまった印象です。

ユーザー視点ではなかった

当初から、このアプリを使って頂くなかで、ビックデータを活用したレコメンドができれば良いなと考えていました。 普段の業務でAIのプログラムを書いていることもあり、トレーニングデータでもやってみたいと思ったのです。 しかしこれが落とし穴でした。以下に例を挙げます。

筋トレの種目はスクワットやベンチプレス、デッドリフトとありますが、同じ種目名でも実施している内容は異なることが多いです。 スクワットなら深さを調整したり、しゃがんだ位置で止まったりと、トレーニングの工夫の中でいろんな動きをします。 通常の筋トレアプリですと前者は「パラレルスクワット」、後者は「ポーズスクワット」と記録することになります。 しかし、これではパラレルでかつポーズするスクワットはどこに分類すれば良いのかわからなくなります。 そこで私はこれを正確に表現するために、基本種目名+複数オプションの形で記入できるようにしました。 例えば「スクワット」+「ポーズ」+「パラレル」と記録できるようにしました。


これには2つの利点を狙っています、1つ目はトレーナーさんとトレーニーでの意思疎通です。 どんな種目をやればいいのか、トレーナーさんは正確に伝えることができますし、トレーニーも理解できると考えました。 2つ目はデータの整形の容易さです。データ分析する際に、同じスクワットでもオプションで容易に分類できて、 傾向が取りやすくなるのではと考えました。

欠点としては、種目入力が複雑になることが挙げられます。通常の筋トレアプリであれば種目を1つ選べば良いところが、 2つ以上選ぶ必要があります。一般的な入力と異なると、ユーザーの混乱の元になる恐れがあります。

結果としては欠点のほうが目立っていたように思います。言葉の定義を厳密にすることは、技術屋としては大事なことだと思うのですが、使っている側からしたらそれほど重要ではないんですよね。もっと使っている側が負担を感じることがないようなツールにすべきだったなと感じています。

自分が使っていて快適に思えなかった

これが一番大きいかもしれません。もしかしたらもう少し粘れば、もう少し地道なPRをすればユーザーも集まって上手く行ったかもしれません。 しかし、自分が使っていて、どうも快適に思えませんでした。動きが遅いのです。

ひとえに私の実力の問題ではありますが、言い訳するならwebアプリだったこと、ノーコードツールの特性も挙げられるかと思います。 特にカレンダー周りは遅くて、何をやっても改善されなかったので、どんどん萎えてしまいました。

自分が使っていて良いと思えないのに、なぜ人に勧められるのか。。。そう考えているうちに、もう一旦辞めてしまおうと思うようになりました。

まとめ

今回のwebアプリは失敗に終わりましたが、リリースまでこぎつけて、人様に使っていただくまで至った点は非常に貴重な経験になりました。

今また、新たなアプリの制作を計画しています。一人で制作を続けるのには無理があるような気がしなくもないですが、無料で仲間になって協力してくださるような奇特な方も多くはないので、コツコツ進めるしかないなと思っています。引き続き気長な目で見ていただけたらと思います。